病院食のエキスパートとして築き上げてきたノウハウをもとに、事業に新たな価値を付加していくため、社名、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、ロゴ、スローガンなどのCI(コーポレートアイデンティティ)やVI(ビジュアルアイデンティティ)から、それらを発信するWEBサイトに至る大規模な改革を行ったリブランディングプロジェクト。会社の足元から見直すという地道な作業に伴走し、トータルでプロデュースした案件となりました。
静岡にある医療法人社団R&Oは現理事長が1代で築いた医療法人グループ。関連会社として病院食の製造会社R&Oフードカンパニーを設立するなど医療を礎に事業を展開してきました。
創業7年目を迎え、理事長、社長ともに「地元静岡に貢献したい」という思いが増す中、食の分野においてもこれまでの病院食の会社としてだけでなく、より広く価値提供をしていく新しい形を模索していました。
しかし、既存の器のままでは新しい事業を乗せるのは難しいと考え、社名の変更を含め大規模な改革を決心。ニューロマジックとの共創が始まりました。
まずMVVのもとになるものとして、「自分たちがどうなりたいか、どうありたいか」を多角的に洗い出しました。表面的なリブランディングにならないためには、自分たちの行動の根幹を成す「会社の意義」や、「顧客にどのような価値提供ができるのか、強みは何か」といった点について、共通認識ができていることが重要です。
内省を自分たちの力だけで行うことは難しいため、「想いを引き出し、想いを言語化する」ことができるよう、ニューロマジックがワークショップの枠組みを構築。ファシリテーターとして、本プロジェクトが目指す「ゴール」のイメージをメンバー全員が共有できるようサポートしました。
世間一般的な「解答」を出すのではなく、自らが求める姿とはどのようなものか。まず基本に立ち返り、自分たちの答えが見つけられるよう、また共通意識が持てるよう、段階を踏みながら、要素を紐解いていきました。その結果、「食の新しいスタンダードをつくる」というミッションを果たすために、自分たちのサービスによって「すべての人のQOLをワンランク上のものにする」ことが、目指しているイメージであると共有できました。
自分たちのありたい姿を固めた後は、「ユーザーにどんな印象を持って欲しいか」の検討を行いました。
ワークショップで見えてきた「MVVのもととなる要素」を、ブランドデザインとサービスデザインの観点から可視化していきました。これまでのプロセスによって生み出された成果を、外に向けて伝える形にするための検討材料として、ビジュアルイメージを付加したイメージボードを作成。イメージボードを元に、都度MVVに立ち戻り、提案と議論を繰り返しながら、擦り合わせていきました。そして、まず「最も思いを体現している」と納得感の持てる社名とロゴを選定。それを受けて、定まったVIに基づき、サイトのデザインを進め、新しい事業のスタートへ向けてともに準備を進めてきました。
すべてのプロセスにおいて、それぞれ行き来しつつ、少しずつ前に進んでいった今回のプロジェクト。今回は、課題を共有しあいながら議論する際に、適切なファシリテーションで導く先導役としての役割をニューロマジックが担いました。リブランディングプロジェクトという大規模な改革を実行するには、外からの力だけではできません。自らが望み、描いた新しい会社のあり方が社の内部に浸透していくために、繰り返しのキャッチボールを重ねながら、信頼のおける関係性を築いていくことも重要なポイントでした。
変化の激しい時代。当初は「こう」と決めた事業であっても、「このままでよいのか」と思いや状況に変化が生じるのは当然のことです。そんなとき、外部の立場だからこそ、お力になれることがあります。ともに問題を探求し、自分たちにもっとも適したデザインを実現するパートナーをお探しの際は、ぜひご相談ください。
株式会社LIFEAT.
代表取締役社長
松永 康太氏
ニューロマジックは、プロセスにおける価値も重視しています。 ワークショップを通じて組織内での気づき・学びを得られた事例は他にも多数ございます。ぜひ一度お問い合わせください。